投資マンションの落とし穴

不動産投資の活発化の裏ではびこる悪徳商法

株式市場のリスクが高まっている現代において、大きな注目を受けているのが不動産への投資です。
不動産投資は30~40代のうちにアパートやマンションなどの賃貸物件を購入をするという方法が一般的で、定年までにローンを返済していくことにより、定期収入がなくなったあとにも不労所得として金銭を得られることが魅力です。

確かに不動産投資は株式への投資やFX、先物取引のようなハイリスクさはなく、投資をすることによって自らの資産を別の形で保有することができるという大きなメリットがあります。

しかしあまりにも急激に不動産投資のメリットばかりが一般的に伝えられてしまったがために、しっかり理解しておくことが必要な知識を備えないまま市場に参入する人が増えてしまいました。

そうした知識不足な不動産投資希望者をターゲットにしているのが悪質な不動産会社です。
不動産会社の中には投資によるメリットばかりを極端に強調して無理やり契約をとり、会社の売上があがったあとには自己責任として投資者が損をしても知らん顔というようなところもあります。

不動産投資がいくらリスクが低いとはいっても、投資として行う以上は必ずリスクやデメリットはあります。
賢く不動産投資をしていくためには、その危険性をも十分に理解をして騙されないようにしていくという個人の勉強が欠かせません。

マンション投資の失敗例

実際にあったマンション投資の失敗例としてはまず「将来絶対に大きな資産になる」というセールストークに乗せられて、相場価格よりも高く新築マンションを購入してしまったということがあります。

最近はマンションやアパート物件をまるごと購入することができない人であっても手軽に始められる不動産投資としてワンルーム投資という方法がありますが、これは定期家賃が入るアパート・ビル経営よりも遥かに運営の難易度は高いです。

つまり1部屋のみのオーナーの場合、入居している人が退去をした場合、次の入居者が決まるまでは全く収入がない状態になってしまうからです。

最初から一部屋を即金で購入しているならばまだしも、ローンで購入した場合には家賃収入の減少はそのまま毎月のローン返済を赤字にすることになります。

この場合不動産会社は「1年間ずっと入居者がいる」という前提のもとローン返済のプランを最初に提示してきますので、空き室リスクを十分に理解しないまま契約をしてしまうのは非常に危険です。

最初の数年くらいは新築物件として人気がありひっきりなしに入居があったとしても、ローンを完済するまでには20年くらいがかかりますので、築年数20年の中古マンションにそうそう人が入り続けるということは考えられません。