10月が狙い目?株価と時期の関係

株式売買が活発化する時期がある

毎日の経済ニュースを見ていると、その日の日経平均株価やTOPIXの他にその日の出来高や売買代金も同時に発表されます。

株式用語として使用される「出来高」とは株の売買が成立した株数のことを指しており、「売買代金」とは株式市場で売買が成立した金額の総額のことです。

つまりこの出来高と売買代金が高い日や月というのは、それだけ多くの人が株式市場に参加をしたということになり、値上がりや値下がりが激しく動いたということを示します。

売買による利ざやを出す株式取引をするにはこうした値動きは非常に重要なポイントとなりますので、活発な取引をされる時期に自分も取引に参加をした方がよりチャンスが広がります。

一年を通じて最も株式市場が活発になるのはやはり決算の前後です。
日本企業の多くは3月期決算としているので、3~4月の決算が発表され業績予測が立つとそれをもとにして株式を売買しようという人が増えるのです。

決算期前後とは別に毎年10月前後の時期にもにわかに株式市場は活気づきます。
これは10月中旬が米国企業の決算発表直後となるため、米国株の上昇に連動して日本の関連株も上昇する傾向が見られるからです。

日本株は日本国内だけの市場動向によって株価が決まるのではなく、米国企業からも大きな影響を受けます。
米国の企業決算はその時のドル円の為替相場によってまた動向が変化をしてくるので、米国企業の業績がどちらに触れてもそれぞれの思惑が働き取引が活発になります。

10月4日は投資の日

取引が活発になる10月ですが、特に買っておくとのちに有利になるというジンクスがあります。
これは「Buy in October」と言われる投資に関する言い伝えで、10月に買った銘柄の成績は不思議とよくなるという統計上の不思議を示すものです。

日本においても10月4日は語呂合わせで「投資(10・4)の日」と言われており、なぜかこの日に買った銘柄は値上がりをすることが多いとして縁起担ぎに使用されています。

詳細な指標分析によって株価を予測しているタイプの人にとってはそんなおまじないのようなジンクスは非科学的で信用できないと怒られてしまいそうですが、統計上有利な数字が出ているということは無視できません。

気候観測の世界には「特異日(とくいび)」と呼ばれる理由はないのになぜか高い確率で特定の傾向が見られる日が存在していますが、この10月の株式についても同じようなものだと思ってもらえればよいかと思います。

全く関係ない話題ですが1月16日、3月14日、6月1日、11月3日が晴れの特異日とされています。
よく10月10日の体育の日は雨が降らないといった特異日のような言説が聞かれますが、統計上は10月10日が特別に晴れが多いというわけではありません。