高齢者の投資信託トラブル増加

老後の資金形成に良いと思ったのに…

年金があてにならない時代だからこそ、自分で生活資金をしっかり確保しなければならないという意識から、資産形成を検討する方が増えています。
できるだけ子供や孫の世話になりたくないので、自分でしっかり資産を残して老後は不自由なく過ごしたいとの思いで何か良い投資方法がないものかと模索している時に投資信託の話を聞くと興味が湧く方が多いものです。
投資信託はお金を投資するだけで運用は投資のプロが担当してくれるので、素人にとっては有り難い存在に感じられます。
高齢になると一から投資の勉強をして取り組もうという意識が薄れるため、プロに一任してうまく利益を得ることができるなら良いと考える方が多いのです。

一見すると投資信託は高齢者に最低な投資方法だと考えられますが、最近は高齢者の投資信託トラブルが増加傾向にあります。
投資信託に関連する相談件数が増えていることから、トラブルを未然に防止するための注意喚起がされているところです。

高齢者の投資信託トラブルが増加した理由

投資信託に関連するトラブルが高齢者に集中している理由として考えられるのが、投資信託を勧めた販売会社側の説明不足または高齢者の認識不足だったと考えられます。
投資信託に対して詳しい知識を持っていない初心者に対してはしっかり商品説明をしなければいけません。
実際にきちんと説明していたとしても、高齢者はしっかり理解していないまま投資するケースが多いため注意が必要なのです。
説明を受ける際にも疑問点は絶対に残さないようにしてご本人が納得したうえで投資を行うことが大切です。

ノックイン型投資信託に注意

投資信託に関する高齢者からの相談の中で多いのがノックイン型投資信託に関する内容です。
投資信託の中でもリスクが高いと言われている商品ですが、高齢者はしっかり理解していないまま契約しているケースが多いと言われています。
ノックイン型はリターンの決定に際して一定のノックイン条件が存在しているもので、複雑な仕組みになっているのが特徴的です。
しっかりと内容を理解していないのであれば手を出してはいけないとされる投資商品なので、あらかじめ勉強が必要になることを覚えておきましょう。

特に注意して確認しておきたいのは商品説明だけでなく、株価指数などが変動するのに伴ってどのような影響を受けるものなのかを実際にグラフ化されたわかりやすい説明を受けることが大切です。
何となく儲かりそうだというぼんやりとした認識だけで投資をしているようでは、運良く儲けを出すことができても持続せずに大きな損をする可能性が高いのです。
投資信託も確実にプラスになるものではないという認識を持ってしっかり勉強することが大切です。