知らなきゃ損?株主優待の仕組み

個人投資家から注目を受ける株主優待

株式投資をするときに何を基準に選ぶかは人それぞれですが、個人投資家の多くが注目をする項目の一つに株主優待があります。
株主優待とは株主に対して行われる配当を現物支給として品物やサービスとして提供することで、それぞれの企業が金銭とは異なる独自の形で保有株主に対して提示しています。

金銭での配当金額も投資家にとってはとても魅力的ですが株主優待はそうした金銭面とは異なるその企業でしか提供されないものが多く、企業側も安定的な投資を集める目的のため魅力的な株主優待制度をとっていたりします。

株主優待を受けるためには、その「権利付最終日」にその銘柄の株式を保有していなければいけません。
「権利付最終日」とはその企業の決算が確定する日のことで、企業がそれぞれに決算日を一般向けに公表しています。

決算日は権利が確定する日ですが、権利付最終日は決算日に権利を確定させるために必要となる最後の日ということで決算日よりも数日前となっています。

日本の上場企業のほとんどが3月決算となっているので、毎年この権利付最終日前後には取引が活発となり、権利が確定したらすぐに株を売却するという人も多く見られます。

3月以外を決算月としている企業もあるので、目当ての株主優待を受けるためには企業が公表している決算日をしっかりチェックしておく必要があります。

個性的な株主優待を提供する企業

個人投資家が多く市場に参入してから、全体的に株主優待に力を入れる企業が多くなりました。
個性的な株主優待制度をとっている企業としてはまず流通系や飲食系のチェーン店があります。

イオン(8267)は優待制度として100株以上保有している株主に対し、買物金額が3~7%キャッシュバックされるという専用カードを発行しています。

飲食店系ではまず吉野家ホールディングス(9861)が同店で使用ができるサービス券を3000円分を、日本マクドナルドHDもお店で使える優待食事券を発行しています。

すかいらーく(3197)やゼンショーホールディングス(7550)、コロワイド(7616)といった人気の飲食チェーンでも同様の食事券や割引制度を提供しているので、よくお店を利用する人はその企業を応援する意味で株主になってみるのもよいでしょう。

昔から個性的な株主優待制度をとっている会社としてよく知られているのがカゴメ(2811)で、こちらは自社製品詰め合わせを株主に対して毎年送付しています。

カゴメといえばケチャップ製品が有名ですが、他にもスープやジュースなど人気商品をたっぷり詰め込んだ優待品はとても人気が高く、優待目当てで株式を購入するという人も珍しくありません。