増収「トップ10企業」ランキング

脅威の30期連続の増益を記録するニトリ

不景気とはいえ着実な経営により順調に増収増益を記録している企業も多く見られます。
中でもここ近年目覚ましい成長をしている企業の代表的存在となっているのが家具・インテリア販売店として有名なニトリホールディングス(9843)です。

一般論として会社の寿命は20年と言われている中で、20年以上増益を続けているというニトリは非常に珍しい存在であると言えます。
なお調査では20年以上の連続増益を続けている企業は全体の0.01%と言われています。

以下に過去5年のデータで連続して営業利益を伸ばしている企業10社をランキングで紹介します。
1.アークス(9948)
2.ニトリホールディングス(9843)
3.NTTデータ(9613)
4.加藤産業(9869)
5.バローホールディングス(9956)
6.日本管財(9728)
7.アクシアルリテイリング(8255)
8.ベルク(9974)
9.やまや(9994)
10.共立メンテナンス(9616)

ニトリと並んで増益を続けているのが北海道・東北地方に拠点を置いているスーパーマーケットなどで知られるアークスです。
北海道や青森~岩手県で生活をしている人にとってはアークスグループは非常に大きな知名度がありますが、全国展開は現在まで行っていないためその他の地域ではそれほど知名度は高くありません。

そういう意味で全国的な知名度があるのはニトリであることから実質的に上場企業での増益ランキングではニトリがトップの存在と言えます。

増収増益を続けている企業はここが違う

不景気になると真っ先に影響を受けるのが小売業です。
ですがニトリやアークスといった逆風に負けずに着実な経営をする企業もいるということは、ものが売れない時代であっても戦略次第で対応していくことは十分に可能であるということを示しています。

ニトリの経営戦略の大きな特徴は「コスト・リーダーシップ」と「差別化戦略」です。
最初の「コスト・リーダーシップ」とは同様の品物をどこよりも安く販売することであり、それを含め「差別化戦略」としてどことも違う特色を出していくことを目指しています。

それまで家具・インテリア業界はブランド品や高額商品が多かったところ、安くて使いやすい品物を揃えるということで低価格家具という新しい商業分野を作り出したました。

ニトリは商品開発と製造、流通を全て自社で行っているというところに強みがあり、こうしたSPA(製造小売)をインテリア業界で行っている企業は家具関連業では非常に珍しい存在です。
同様にSPAを戦略的に成功させている企業としてユニクロやコムサといったファッション企業があります。